【剣盾ダブル/S8最終96位】アシレーヌ滅び
はじめまして、穴場といいます。
サンムーンの途中で離れたポケモン対戦に剣盾S8の終盤から復帰し、これまでかじる程度にしかやってこなかったダブルバトルに本格参戦しました(動画や配信を見て興味を持ったのがきっかけ)。
今回、アシレーヌを軸とした滅びパで最終96位という結果を残すことができたので、使用構築を記事にまとめました。初めての構築記事ですが、読んでもらえると嬉しいです。
構築経緯
鎧の孤島の新技「クイックターン」が滅びパの動きと噛み合うのではないか、と発想したところから構築がスタート。
滅びの歌とクイックターンを使えるアシレーヌと、相手の交換を封じる影踏みゴチルゼルをまず採用。次に、仲間の耐久を底上げし、猫騙しで滅びの歌の起動をサポートできるポケモンとして、ガオガエンとゴリランダーを採用。この4体で基本選出は完成。
続いて、2人目の歌い手のゲンガーと、ゲンガーと並べて強そうな弱点保険トゲキッスを採用した。
以上の6体で潜りながら微調整をしていく過程でアシレーヌからクイックターンが抜け、普通の滅びパが完成した。
(クイックターンについて考えていたことは、記事の最後に書いておきます。気になる方はそちらもどうぞ。)
個別解説
アシレーヌ@マゴのみ
熱湯/ムーンフォース/滅びの歌/守る
性格:ずぶとい
特性:激流
努力値:H252、B236、S20
実数値:187-*-136-146-136-83
構築の出発点だったはずのクイックターンが抜けた、普通の滅びアシレーヌ。もとはムーンフォースの枠に採用されていたが、使用頻度が高くなく、フェアリー技がないせいで負けた対戦が多かったため入れ替わった。
いろいろ耐えてほしいと思い、とりあえずのHBベース。実際いろいろと耐えてくれたのでよかったが、ダイストリームでガオガエンを倒しそこなってばかりだったので、もっとCを伸ばしてもよいかもしれない。
ゴチルゼル@オボンのみ
性格:おだやか
特性:影踏み
努力値:H252、D252、S4
実数値:177-59-115-115-178-86
相手の交換を封じる影踏みは、滅びの歌とのシナジーだけでなく、有利盤面を固定することでこちらのダイマックスを透かされづらくできる点も非常に優秀。
猫騙しやサイドチェンジで、滅びの歌の起動サポートや時間稼ぎをおこなう。
最初はHB特化だったが、特殊技を受ける機会が多いと感じHD特化に変更。ポリゴンZの珠ダイアタックを耐えるほどの耐久があった。
ガオガエン@ウイのみ
嫉妬の炎/猫騙し/捨て台詞/守る
性格:ずぶとい
特性:威嚇
努力値:H252、B188、S68
実数値:202-119-147-100-110-89
エースバーンのダイナックルを耐えて火傷させる動きを想定して、HBベースに嫉妬の炎を採用。積んでくるアーマーガァも焼いていた。ただ、ゴリランダーの処理に時間がかかってしまうため、フレドラやオバヒがほしいと感じることもあった。
滅びパでほぼ必須の交換技(立ち回りのところで触れます)は、デバフをかけられる捨て台詞を選択。最後の滅び詰めで役立つ守るも採用したかったため、泣く泣く悪技を切った。
ゴリランダー(巨大)@とつげきチョッキ
性格:いじっぱり
特性:グラスメイカー
努力値:H180、A196、D92、S76
実数値:193-187-110-*-102-115
猫騙しとグラスフィールドによるサポートだけでなく、受け身な基本選出に1体で破壊力をもたらしてくれるポケモン。
猫騙しとグラススライダーは確定で、ダイマせずに火力を出せるウドハンも採用。最後の一枠は、鋼や毒が重かったので10万馬力。ガオガエンを削るのにも役立った。フルアタで技は打ち分けたかったので、持ち物は突撃チョッキ。
当初はAを削ってDに振り切っていたが、キョダイラプラスにキョダイコランダをミリ耐えされたことがあり、Aにたくさん振ることにした。Sは準速バンギ+1のつもりだったが、記事を書くために確認したら+2になっていた。
ゲンガー(巨大)@きあいのタスキ
性格:おくびょう
特性:呪われボディ
努力値:C252、D4、S252
実数値:135-*-80-182-96-178
トゲキッスとの並びを前提に採用された2人目の歌い手。トゲキッスの弱点保険を発動させ、相手を2体倒したあとに歌うことを目論む。
ゲンガーにダイマを切ることがたまにあり、その際に火力が必要だと感じたためCS(当初はHS)。3闘の上を取りたいので最速。
すぐに落ちると困るのでタスキ。ダイマしてもよく発動した。
キョダイゲンエイの交換封じを滅びの歌と組み合わせて使う機会はなかった。
性格:おくびょう
特性:天の恵み
努力値:H116、C140、S252
実数値:175-*-115-158-135-145
選出した場合は基本的に初手からダイマを切る。準速ポリゴンZや最速フシギバナを意識して最速。
リザードンがかなり重かったので原始の力を採用。たまたまかもしれないがナットレイにはほとんど当たらず、ジハコイルやドリュウズはゴリランダーで対応できたため、炎技がなくても困らなかった。
ダイマするのに特性が天の恵みなのは、怯ませて滅びのターンを稼ぐという状況を想定したため。そんな場面は一度もなかった。
※個別解説に関するおことわり
構築段階から対戦中まで、この構築ではダメージ計算をしていません。そのため、より効果的な火力・耐久調整の余地が大いにあると思います。また、アシレーヌとガオガエンのS振りも「なんとなく」で決めています。
調整については参考程度に見てもらえると助かります。
選出と立ち回り
ざっくりと分けて3パターン。
アシレーヌ+ガオガエン+ゴチルゼル+ゴリランダー(初手は柔軟に選択)
まずはこの選出ができないか考える。①積極的に滅びの歌を使っていく滅び特化の動き(壁構築や展開の遅いトリルなど)、②サイクルを回して相手の攻撃を凌ぎながら滅びの歌を通す盤面を整えていく守備的な動き(エースバーン軸など)、③早々に相手の残数を減らして滅びの歌で詰める攻撃的な動き(ラプラス軸やアシレーヌ軸など)を、相手に合わせて選択していく。
①はもちろん、②③でもゴチルゼルの影踏みがとにかく優秀。②の動きでは、交換を封じられた相手が状況を打開するためにダイマを切ってくるタイミングが読みやすく、ダイマ合わせや交換でいなしていく動きを取りやすかった。③の動きでは、有利盤面を固定し、こちらのダイマを確実に通していける点が強力だった。
ダイマはアシレーヌかゴリランダーに切るのが基本で、アシレーヌが守備的に、ゴリランダーが攻撃的にダイマすることが多かった印象。相手が後発ドラミドロで打開を狙ってくるときには、ゴチルゼルにダイマを残して対応した。
滅びパの基本技?として、(常識かもしれないが)以下の2つの動きを覚えておくことが重要。
・交代技による影踏みの維持
影踏み状態でアシレーヌが滅びの歌(滅びターン残り3)
→アシレーヌをガオガエンに交代。ゴチルゼル守る(滅びターン残り2)
→ゴチルゼル交代。ガオガエン捨て台詞または蜻蛉帰りで再びゴチルゼル出し(滅びターン残り1)
→猫騙しなり守るなり(滅びターン残り0)
※相手の守るでガオガエンの交代技が無効化されると、ゴチルゼルが出せず影踏みを維持できないため、守られるおそれがあるなら味方に打つ。
・ラスト1体または2体への滅び詰め
アシレーヌ滅びの歌、隣は猫騙しなりサイドチェンジなり(滅びターン残り3)
→両守る(滅びターン残り2)
→交代(滅びターン残り1)
→交代先が落とされたとしても、再び守るで勝ち(滅びターン残り0)
※こちら残数3体以上が条件。交代先がおらず、3ターン後に同時に落ちた場合は、素早さの遅いほうが判定勝ちになる。
シングルの「脱出トノ」がよくやっていた動きのダブル版
主にコータスフシギバナ相手に選出。ほぼダイアシッドをトゲキッスに打たれるので、弱点保険で反撃していく。ダイロックでコータスを倒しながら晴れを解除する動きも頭の隅に置いておくと、立ち回りの幅が広がる。
裏は、ゴリランダーでスイープしたりアシレーヌで滅ぼしたり、相手に合わせて選出。
けっこう見かけたダイジェット+モロバレルの並びにも選出し、モロバレル方向に猫騙しとダイジェットを集中させていた。
ガオガエンやゴリランダーでは対処が難しいダイジェット(ウォーグルやトゲキッスなど)やポリゴンZを相手したいとき、または単純に弱点保険トゲキッスが通っていそうなときなどに選出。巻き込みヘドロウェーブで弱点保険を発動させて殴るだけだが、けっこう通ることが多かった。
イエブリ相手にも選出。ダイマを切らずにヘドロウェーブと弱点保険マジカルシャインでブリムオンを落とす。
きつい相手
ドラパルト
欠陥レベルで重い。トゲキッスで相手をしたいが、横でテラキオンが存在感を放っておりつらい。しょうがなくゲンガーにダイマを切ってゴリランダーのグラススライダー圏内に押し込もうとしたが、たいていうまくいかなかった。
上を取れるのがゲンガーだけなので、サンパワーキョダイゴクエンを好き放題打たれる。HBアシレーヌでは打ち合い有利とはいえず、トゲキッスのダイロックで頑張るしかないが一撃では落とせないので、ものすごい被害が出る。
特殊エースバーン
いきなり出てきて、甚大な被害をもたらされた。2桁勢2人ぐらいとマッチングしたはず。
ウーラオス
守るを用いた滅び詰めを妨害してくる。特に鉢巻一撃ウーラオスが困った。アシレーヌで有利を取れるのが幸い。
セキタンザン
1回しか戦わなかったが、たくさん当たっていたらきつかったと思う。
最後に
決まれば耐久調整や持ち物に左右されず相手を落とせる滅びの歌は、非常に強力な勝ち筋だと感じました。相手の型に左右されないという点は、剣盾環境に参戦したばかりで効果的な調整などをほとんど把握していない自分の助けにもなっていたと思います。なにより、使っていて楽しかったので、今後はほかの滅びパも使ってみたいと感じました。
拙い記事だったと思いますが、最後までお読みいただきありがとうございました。
クイックターン滅びについて
立ち回りのところで書いたガオガエンが交代技でゴチルゼルを再着地させる動きを、アシレーヌでもできるのではないかという発想。
影踏み状態でアシレーヌ滅びの歌(滅びターン残り3)
→両守る(滅びターン残り2)
→ゴチルゼル交代。アシレーヌクイックターンで再びゴチルゼル出し(滅びターン残り1)
→猫騙しなり守るなり(滅びターン残り0)
必ずしもアシレーヌがガオガエンに交代する動きを取らなくてもよくなることで、立ち回りの幅が広がるのではないかと考えた。
しかし、実際にはほとんど使わず。2回目の滅びの歌起動やアシレーヌにダイマを切る可能性を考えると、攻撃を受けながら交代するという選択を取りづらかったからではないかと考えている。ガオガエン交代で特に不自由しなかったというのもある。
発想じたいはおもしろいと思っているので、もう少し考えてみたい。後攻クイックターンという意味で輝石オシャマリにも可能性を感じている。
誰かの発想の助けになれば幸いです。